DANCES WITH THE WOLVES
ダンス・ウィズ・ウルブス
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| 書 名 | スクリーンプレイ 「ダンス・ウィズ・ウルブス」 |
製 作 | 1991年 | |||
| 編 集 | 山田 均 | 会 社 | TGI Productions, Inc | |||
| 仕 様 | A5版、92ページ | 監 督 | Kevin Costner | |||
| 発行日 | 1992年1月 | 脚 本 | Michael Blake | |||
| 出版社 | 株式会社スクリーンプレイ | 出 演 |
Kevin Costner | |||
| 定 価 | 本体1,200円（税別） | Mary McDonnell | ||||
| ISBN | 4-89407-050-2 | Graham Greene | ||||
| この映画のストーリー |
| 1863年秋、南北戦争の激戦地テネシーの前線で、北軍のジョン・ダンバー中尉は深い銃創を負った片足を切断されると思い、敵陣の中に単騎飛び出して行った。その戦死行の中から奇跡的に助かり、彼は思いもよらぬ英雄になった。殊勲を讃えて希望の赴任地を許された彼は敢えて辺境の地ダコタを選ぶ。任地セジウィック砦では自分以外には愛馬シスコとトゥー・ソックスと名付けた一匹の野生の狼だけという孤独な日々であったが、大自然の中の暮らしに不思議に満ち足りていった。 そんなある日、一人のインディアンが砦に様子をうかがいにやって来る。不安に驚きつつも、ダンバーが初めて遭遇した土着のインディアンは立派な風貌をしたスー族の男だった。何かを待つだけの受け身の姿勢にうんざりしたダンバーは、次には思い切って星条旗を片手にスー族の部落を訪ねた。白人の征服への脅威の一方でダンバーを通じて白人の動向を知ろうとする「蹴る鳥」の方にも、接触を持とうという前向きな気持ちがあった。幼い頃拾われてスー族に育てられた白人の女性「拳を握って立つ女」を通訳として、ダンバーは次第にスー族と心の交流を深めて行く。大自然と調和し家族を愛し人間らしく暮らす彼らの生き方に強く胸を打たれたダンバーは「狼と踊る男」という名で、いつしかスー族と暮らすようになり、愛する「拳を握って立つ女」と結婚する。そうした生き方を通じて、初めて「本当の自分」を見い出すことが出来た。 しかし「蹴る鳥」の抱いている、押し寄せてくる白人への不安は消え去ることはない。ダンバーも事実を隠し通せず、白人達は星の数ほどやってくると告げる。事実、セジウィック砦には時を経ずして騎兵隊による次の作戦基地が築かれた。このままでは自分を追って来る騎兵隊に間違いなくスー族は襲われる。冬の野営地に移動する季節に「狼と踊る男」はやむなく部族の仲間と袂を分かつ決心を・・・ 1992年のコロンブス新大陸発見500年に続き、1993年は「世界の先住民のための国際年」であり、過去のヨーロッパの植民地政策が世界各地でどのように先住民の追放と、土地の収奪、自然環境の破壊を行ってきたかがあらためて浮きぼりになった。北米のインディアンにとっても18世紀以降の白人の接近は脅威そのものであり、特に1860-90年の時代は白人対インディアンの抗争の最後のピークであった。この映画での「蹴る鳥」の悩みはきわめて深刻な現実であったのだ。白人の武力の圧迫の前に、彼らに残された道は、合衆国政府が指定する不毛な保留地に入るか、自らの土地を守るために最後まで戦うか、の二者択一であった。世界で最も豊かなアメリカの中で、現在彼らは自分達の言葉も封じられ、自然の中で生きる営みも奪われ、最も貧困な生活を強いられている。この映画で歌われている美しい自然と一体となった彼らのアイデンティティは既に一世紀前に奪われてしまったのである。 |
| この映画の英語について |
| 全編に流れるダンパーのナレーションは、日記の朗読という形の文語体で、陸軍将校らしい簡潔で要領を得た文体ながら、みずみずしい大自然と人間への愛情に溢れた叙情的な英語表現である。"Supplies
are abundant , and the coutry is everything I dreamd it would be. There
can be no place like this on earth." 食糧は十分にある、ここは夢に見た通りの土地であった。こういう所はこの世で他にない）果てしなく地平線の広がる無人のセジウィック砦に着任してすぐに彼は日記に記している。そしてスー族と生活を共にするようになり、初めて本当の自分を発見するのだ。"I'd
never really known who John Dunbar was. Perhaps the name itself had no
meaning. But as I heard my Sioux name being called over and over, I knew
for the first time who I really was."（私はジョン・ダンバーとは何者なのかを今まで本当に分かっていなかったのだ。多分その名前には何の意味もない。しかし自分がスーの名前で繰り返し呼ばれているうちに、初めて本当の自分が分かってきた。） 騎兵隊など他の配役の中には西部開拓時代のラフで崩れた話し方も出る。I didn't say nothin'. / There ain't nothing down there. / I don't see nobody. といった文法的には誤った二重否定表現などの、やや無教養な言葉使いである。しかしダンバーの会話はそれとは異なり標準米語で訛りもなく聞きやすい。 さらにこの映画は全会話の３分の１程度が、スー語系の部族語（ラコタ語）で話されているが、当シナリオでは、その会話部分は米国で放映されたフィルムの英語字幕通りに表記した。比較的単純な内容の会話が多いので、英語翻訳文も読解は容易である。ラコタ語の部分では、ダンバーとスー族との心の交流が溢れるその会話の内様に注目したい。夕暮れの河畔で「蹴る鳥」がダンバーに語る。"I was just thinking that of all the trails in this life, there is one that matters most. It is the trail of a true human being. I think you are on this trail, and it is good to see."（人が生きる道は様々だと思うが、大切なことが一つある。それは真の人間として生きる道だ。お前はそういう生き方をしている、素晴らしい事だ）そして最後に部族と別れようとするダンバーに、酋長の「10頭の熊」がしみじみと語るセリフ、"The man the soldiers are looking for no longer exists. Now there is only a Sioux named Dances With Wolves." （兵隊達が捜している男はもう存在しないのだ。今はスー族の「狼と踊る男」という名の男が存在するだけなのだ）はまさに前述のダンバー自身の日記の言葉と同じく、この映画の訴えているテーマそのものなのである。 |
| 評価項目 | 易しい → 難しい | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| ・会話スピード |
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| ・発音の明瞭さ |
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| ・アメリカ訛 |
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| ・外国訛 |
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| ・語彙 |
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| ・専門用語 |
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| ・ジョーク |
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| ・スラング |
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| ・文法 |
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| 合 計 | 18点 |