ネバーエンディング・ストーリー
NEVERENDING STORY



原作シナリオ WOLFGANG PETERSEN
A5版 100頁 ISBN-4-89407-020-0
本体価格=1,200円(税別)
1994年(平成6年)8月2日 初版発行


内気なバスチアンが本を開いた瞬間に、夢と希望を取り戻すための果てしない大冒険が始まる。意外なラストには、子供の頃の夢を取り戻した気分になれます。子供向けの作品なので、英語は非常に簡単です。

書 籍 紹 介
 
映 画 紹 介
書 名 スクリーンプレイ
「NEVERENDING STORY
ネバーエンディング・ストーリー」
製 作 1984年
会 社 NEIE CONSTANTIN FILM PRODUCTIONS
仕 様 A5版、100ページ 監 督 WOLFGANG PETERSEN
発行日

1994年8月2日

脚 本 WOLFGANG PETERSEN
HERMAN WEIGEL
出版社 株式会社 スクリーンプレイ 出 演
BARRET OLIVER
定 価 本体1,200円(税別) NOAH HATHAWAY
ISBN 4-89407-020-0 TAMI STRONACH

 

■この映画のストーリー

 バスチアンは、唯一の楽しみが読書という内気でひ弱な男の子。本来の消極性に母が亡くなった衝撃が加わって、消極性は一段と強まった。
 ある日、いじめっ子に追われてコレアンダーという書店に逃げ込んだ。そしてそこの店主コレアンダーに「危険な書物」を紹介される。本の好きなバスチアンはその「危険な書物」が読みたくてたまらなくなり、コレアンダーが電話に応対した隙に、その本を盗んで持ちだした。そして授業にも出ず、学校の屋根裏部屋に隠れてその本を読み始めた。その本の題名は: 「ネバーエンディング・ストーリー」
 それは冒険の物語だった。
 ファンタージェン国に、何もかも飲み込み、後には何も残さない「虚無」という怪物が現われた。その虚無に対抗するためアトレーユという勇者が選ばれ、対抗策を探してファンタージェン国を旅していく。
 バスチアンは夢中になって読み進んだ。しかし、物語は不思議な展開をみせる。物語の中にバスチアンの影が見え隠れするではないか!
 やがて、物語の登場人物はバスチアンに呼びかける。「物語の中に入ってきて、私たちを助けて!」と。
 「こんなことがあるのだろうか!」
 現実と物語の境界線を失いそうになり、バスチアンは動揺する。
 バスチアンは物語に入って行こうとする。コレアンダーが言った「危険な書物」と言う意味を気に掛けながら…。
 ミヒャエル・エンデ原作の「果てしない物語」の前半部分を映像化したものが本映画である。夢を忘れつつある人間、空虚な人間は悪の手に陥りやすい。ファンタジックな手法を取り入れてはいるが、彼のメッセージは深い。残念ながら映画はあの緻密な原作を越えるに至っていない。この映画をより深く観賞したい人には、原作を一読することをお勧めしたい。

■この映画の英語について

 二つの部分に分けることができる。現実を描いた場面ではアメリカ英語が支配し、物語に入っていく場面ではアメリカ英語でもイギリス英語でもない中間色的な英語になっている。これはファンタージェン国という設定上当然の配慮と言えよう。   会話のスピードはゆっくりで、語彙にも難しいものは含まれていない。ほとんどの表現が学校英語の延長線にあり、辞書をひいても意味が分からないということはまずないと思われる。
 weirdo(変り者)、jerk(嫌な奴)、chicken(臆病者)、nut case(頭がおかしい奴)などのようなスラングが散見されるが、これらは現代アメリカ英語では必須とも言えるべき単語で、覚えておいて損はない。
 また、"get your head down out of the clouds"(現実を見る)、"What are we waiting for?"(急ごう)、"What a shame they donユt ask me."(僕に尋ねてくれないなんて残念だな)など参考になるイディオム・表現なども多い。
 さらに、I like that! は、三つの単語それぞれにアクセントが置かれ「私はそれが好きです」とはまったく反対の意味になるなど、文字と発言された言葉との違いを教えてくれる。それは What do you think! にも当てはまり「とんでもない」などの意味になる。実際の発音を聞いて感覚をつかむことをお勧めする。
 最後に本映画のメッセージとも言うべき表現をあげておこう。別に難しいものではないが、味わい深く、含蓄に富んでいる。とても童話とは思えない。
 "People have begun to lose their hopes and forget their dreams."(人間は希望を失い始め、夢を無くし始めた)  "People who have no hopes are easy to control and whoever has the control has the power."(希望のない人間は操られやすい、そして操ることができる者が力を持つんだ)
 "In the beginning, it is always dark."(始まりというものは暗いものなの)  "Fantasia can arise anew from your dreams and wishes."(あなたの夢と願いがファンタージェン国をまた新しく作り直すわ)
 "The more wishes you make, the more magnificent Fantasia will become."(願いごとをたくさんすればするほど、ファンタージェン国は素晴らしくなるの)

■目次

1. バスチアン Bastian ……………… 7
2. 物語 The Book ……………… 15
3. ファンタージェン国 Fantasia ……………… 21
4. 戦士アトレーユ Atreyu, the Warrior ……………… 31
5. 亀のモーラ The Ancient One ……………… 38
6. 好運の竜、ファルコン The Luck-Dragon ……………… 47
7. 南のお告げ所 The Southern Oracle ……………… 64
8. 虚無 The Nothing ……………… 68
9. 女王 The Empress ……………… 77
10. 夢はかなう Your Dreams and Wishes ……………… 90

■コラム

果てしない物語 ……………… 20
紫のバッファロー ……………… 30
アトレーユ/カイロン ……………… 37
アウリンの効果 ……………… 42
ファルコン ……………… 52
お告げ所への門 ……………… 67
南のお告げ所 ……………… 76
終りなき物語 ……………… 89

■リスニング難易度

評価項目 易しい → 難しい
・会話スピード
1 2 3 4 5
・発音の明瞭さ
1 2 3 4 5
・アメリカ訛
1 2 3 4 5
・外国訛
1 2 3 4 5
・語彙
1 2 3 4 5
・専門用語
1 2 3 4 5
・ジョーク
1 2 3 4 5
・スラング
1 2 3 4 5
・文法
1 2 3 4 5
合 計 13点

( 16以下 = Beginner, 17-24 = Intermediate, 25-34 = Advanced, 35以上 = Professional )